stanleyk2001

タクシー運転⼿ 〜約束は海を越えて〜のstanleyk2001のレビュー・感想・評価

5.0
1980年5月私は東京千代田区の私立大学の二年生だった。

その大学は中核派が力を持っている大学で、とは言っても学生部運動が盛んだったのはすでに昔の話で狭い校庭でデモをしている中核派はどちらかと言うと物珍しそうに周りから見られている浮いた存在だった。

中核派がその存在を発揮するのは定期テストの時だった。「定期テスト粉砕」と叫んで彼らは教室にバルサンを投げ込んで逃げていく。私の大学は「定期試験がない大学」と言う汚名を背負うことになってしまっていた。

中核派が日本の大学にバルサンを投げ込んでいた頃、韓国の光州市では軍隊がデモをする学生を射殺していた。

すまない。俺は呑気に親の金でろくに大学にもいかず遊んでばかりいた。すまない。あなた達が軍部独裁に反対して命懸けのデモをしていた事を全く知らなかった。

今まで韓国を馬鹿にしてきてすまなかった。おんなじ顔した人種なのに軽蔑してきてすまなかった。日本人は命がけで民主主義を手にしたことなど一度もなかった。上から軍国主義を押し付けられ、また別の「上」から民主主義を与えられてそのまま何も考えないでここまできてしまった。

見てくれ、北朝鮮と、韓国が朝鮮戦争を、終わらせるという時代に危機を煽る様な愚鈍な首相しか、俺たちは持つことができない。

みんな、この映画を見に行ってくれ。韓国の人達の気持ちを分かってくれ
stanleyk2001

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